【レポート】現代日本画専門「郷さくら美術館」。雨の中目黒でも、満開の桜を心ゆくまで愉しめる場所。
桜の名所として知られる中目黒。目黒川の喧騒から少し離れた場所に、1,100枚もの美濃焼きタイルに覆われたモダンな建物があります。2012年にオープンした現代日本画の専門美術館「郷さくら美術館」では、年間を通して満開の桜を眺めることができます。

一年中、桜に酔いしれる「桜百景」展
季節ごとにさまざまな企画展が開催される一方で、年間を通じて桜の日本画を鑑賞できるのが、この美術館の大きな特徴です。現在は「桜百景 vol.42」が開催されています。
会場内では、展示されている作品が全国どの都道府県の桜をモチーフにしているかをパネルで確認でき、全国の桜のお花見を楽しめる趣向になっています。1階に展示されている大木の桜を描いた大型作品は、お土産コーナーでポストカードとしても販売されており、旅の思い出にぴったりです。

若き才能が咲き誇る「桜花賞展」(5月10日まで)
開館と同時に創設された、若手作家を応援するための「桜花賞」。一般公募ではなく、今後活躍が期待される作家に制作を依頼し、出品作はすべて美術館が買い上げるという、作家への深い敬意が込められた賞です。1階の奥には、歴代の大賞作品が初代からずらりと並び、その光景はまさに壮観です。

個人的な一押し:松原亜実《春麗》(2019年大賞)
2019年に大賞を受賞した松原亜実さんの《春麗》は、大変見応えがありました。満月の光に照らされ、夜に咲き乱れる桜の花びらが薄く透き通るような表現は、いつまでも眺めていたくなる美しさです。

2026年 大賞作品:森花《高鳴り》
大賞を受賞した森花さんの《高鳴り》は、富山県・小矢部川の桜並木を描いた一作。手前に大きく描かれた桜の向こう岸には、暖色の提灯が楽しげに並び、桜を愛でる人々の和やかな賑わいが伝わってきます。
2026年 優秀賞:齋藤晴香《春日》
愛知県・東谷山のヤエシダレザクラを取材した作品です。作家さんによれば、こちらの桜は4月中旬が見頃だそうです。花びら一枚一枚に施された繊細なグラデーションが、日本画ならではの質感で表現されています。
3階 休憩スペース「さくら之間」
鑑賞の合間に立ち寄りたいのが、3階の無料休憩スペース「さくら之間」です。ここには、日本画の顔料(岩絵具)や道具を紹介するコーナーも設けられています。
日本画の詳細については、公式サイトの解説ページが非常に分かりやすく参考になります。
▪️施設概要
開館時間 10:00〜17:00(最終入館16:30)
休館日:月曜日
入館料:一般800円、大学生・高校生300円、中学生以下無料
住所:〒153-0051 東京都目黒区上目黒1丁目7−13
30〜40分ほどで鑑賞できるコンパクトな美術館ですが、年間を通していつでも満開の桜に出会える場所として、非常に人気を集めています。
※諸般の事情により、1日遅れての配信となりますこと、何卒ご容赦ください。